ここ最近は専門学校、短大、大学の卒業式も目白押しで袴姿の女子学生も目出ちます。今回はその袴を取り上げます。

先週とりあげた「リクルートスーツ」は正装としての体裁を整えているので、専門学校・短大・大学の卒業式では卒業生が着用する定番の一つとして定着していますが、袴は卒業式のような厳かな式典における礼装にふさわしいとされている日本伝統の衣装です。そのため、「袴」を着て卒業式に臨むことに憧れる女子学生が多いのも事実です。

リクルートスーツが社会人になってからも着用できる実用性を兼ね備えているのに対して、袴は卒業式などの式典といった時にしか着用する機会がない為、女性にとってウェディングドレス同様に人生の節目に着用する「レア衣装」だと考えられます。そのため、袴を着用する女子学生の多くが「レンタル」で済ませることが多いわけです。レンタル料金は万単位となるので、新品を購入するとかなりの金額になるものと思われます。また、自分で着付けができない場合は、和装の着付け師などの頼む必要があるので、その分の料金もかさむこととなります。

「リクルートスーツ」のように手軽に着用することができない「袴」なので、卒業式で着用する女子学生に女性にとっても、その姿を目にする我々にとってもこの上なく優美なものに映ります。「袴」のバリエーションは驚くほど多岐にわたるため、「リクルートスーツ」とは異なり色や柄、形状といった面で個性を表現することが可能な衣装だとも言えます。これが「袴」の魅力の一つであることは間違いないでしょう。

そんな「袴」を使用して昨年の夏に、とある場所で屋外撮影を実施しました。実は、お得意様がご購入されて私に提供していただいたものです。中古のものとはいえ状態は良いもので、かなりの金額だったようです。着用してもらったモデルさんは着付けが自分でできるので、撮影前の打ち合わせの際に「袴一式」をお渡しし試し着をご自宅で何度かしていただきました。「袴」といっても、振袖（メインで上に着るもの）、袴（メインで下に穿くもの）、前板、後ろ板、帯枕、帯枕ガーゼ、腰紐数本、足袋、手提げ小物、髪飾り・・・などと色々あることに私も驚きました。何か不備がないかどうかモデルさんとの事前打ち合わせなどの確認作業もかなり大変でした。サムネイル画像の袴がまさにその「袴」なのですが、派手でも地味でもなく、上下のバランスが取れた綺麗な色合いの「袴」でした・・・。近い将来、作品の詳細や画像をアップし作品内容の全貌を明らかにしていきますのでお待ちください！

（文責：ジュテーム家康）