Fetish Pono(wet,messy,rip)

【連載】第19回:ネットが無い時代のフェチ活動

毎月10日公開の連載記事として私(ジュテーム家康)が執筆していきます。

 【WAMとは・・・】
この記事をお読みのほとんどの方が記事タイトルに記した「WAM」という単語の意味をご存じかもしれませんが、はじめて当サイトを訪れる方々も増えてきているので、簡単に説明をさせてください。—-WAMとはWET(濡れること)+AND(アンド)+MESSY(汚れる)のそれぞれの頭文字「W」「A」「M」をとって略した一つの「フェチ用語」として数十年前から使用されている単語です。
 今やネットで自分が興味あるフェチ関連の情報、画像、動画を手軽に検索して視聴できます。しかし、私が中学・高校時代の1980年代はネットはもちろん、携帯電話もない時代でした。映画は映画館で見るしかない時代でDVDで映画などを見ることが手軽にできるようになったのは1990年代後半になってからです。

したがって、1980年代~1990年代前半、私が中学・高校時代のフェチ動画視聴は今とはかなり異なったものです。テレビのバラエティー番組では、今以上にWAMシーンに遭遇する機会があったのは幸いですが、ドラマや映画の中のWAMシーンとなると偶然の出会いを待つしかありませんでした。

そして、偶然テレビでドラマや映画のロードショーの中で女優さんがずぶ濡れになったり、泥だらけになるシーンを発見すると小躍りしたものです。ただ、今のようにデジタル保存できる時代ではありませんでしたので、脳みそというストレージに保持するか、再放送されたときにビデオ録画するか(若い方々はご存じないかもしれませんが、VHSビデオというものです。)レンタルビデオ店でビデオ(のちにDVD)を借りてみるしかありませんでした。

いまでも映画好きでよく観ていますが、高校や大学時代は学校をさぼって公開したばかりの映画を観に行ったりするくらいでしたので、嘘でも誇張でもなく1万~1万5千本くらいの古今東西、様々なジャンルの映画を鑑賞してきたはずです。(同じ映画を繰り返し何度も見た場合もカウントします)

その中には「【連載】第7回:泥だらけで体当たり女優」で書いたような映画もあったわけです。
https://fetish.gdp22.com/20240910a/

中学、高校時代などは、冒険物(アドベンチャー)映画は女優さんが綺麗な服のままずぶ濡れになったり泥だらけになることが多いということが分かると、色々な冒険物映画を見まくりました。(笑)『ターザン』シリーズを片っ端から見たり、リメイク版の『ターザン』もチェックしたりするわけです。「ターザン」は有名な泥だらけシーンがあったりします。リメイク版の『ターザン』は色々ありますが、どれにもウェット、メッシーシーンはあります。『キングソロモン』シリーズ、『インディージョーンズ』シリーズも女優さんのウェットシーンがある映画として有名です。

また、「恋愛映画」では度々ウェットシーンに遭遇しました。男女が出会う場面で「雨を降らせる」という演出は映画やドラマにおいて情景演出としての常套手段です。さらには、「ミステリー」「ホラー」系においても「アドベンチャー」系ほどではないもののウェットやメッシーシーンを見ることがあります。

このようにジャンル別にまずは色々な映画を見ていたわけですが、いずれはレンタルビデオ店の「アドベンチャー」「恋愛映画」などの各コーナーのめぼしい映画を見尽くすことになります。すると、今度はジャンルではなくお気に入りの女優さん(外見が好みのタイプだとか、キャサリン・ターナーのように豪快に泥だらけになれる女優だとか、動機は様々で気分次第です)の出演作をほぼ片っ端から見ていくわけです。

さらには、「女優さんしりとり」形式に観ていく時もありました。先に述べたキャサリン・ターナーについては、「第7回:泥だらけで体当たり女優」で書いたので割愛しますが、ファーストネームがキャサリンの女優さんで次は「キャサリン・ヘプバーン」出演作を見てみよう・・・といった案配です。すると『アフリカの女王』のような名作に巡り合うわけです。この映画では白いドレス姿の「キャサリン・ヘプバーン」が泥だらけになったりずぶ濡れになったりするシーンがまるでフェチ作品であるかのように(笑)長いこと観ることができます。そして、時間経過と彼女の共にドレスが切れてボロボロになっていくというRIP(切り裂き)に通じるようなシーンもあります。こういった現象は先に挙げた『ターザン』シリーズでも遭遇します。

「キャサリン・ヘプバーン」の次はセカンドネームが同じ「オードリー・ヘプバーン」かなというように観ることもありました。「オードリー・ヘプバーン」は『ローマの休日』があまりにも有名ですが、その中で上流階級らしい上品な装いのスカート&ブラウス姿で追っ手から逃れるために運河らしきところに飛び込んでずぶ濡れになるというシーンもあります。最初観たときは白黒映画だったので濡れ具合がいまいち分かりませんでしたが、2000年代になってカラー化されたリマスター版が出ましたが、それでは濡れ具合がよく分かります。

「オードリー・ヘプバーン」つながりで、彼女が活躍した時代のハリウッドを代表する美貌の女優として「イングリッド・バーグマン」「グレース・ケリー」などの作品も攻めたことがありますがあまり収穫はありませんでした。(笑)特に「グレース・ケリー」は『上流階級』という映画に出演していますが、後に本当に上流階級の人(モナコ公国の公妃)になるなど、彼女達はハリウッドの中でも特別な存在でしたので、泥だらけになったりずぶ濡れになったりという化粧が崩れるようなシーンを含む映画には出ないということとも関係があったのかもしれません。それを考えると「オードリー・ヘプバーン」の『ローマの休日』のシーンは貴重です。彼女の初主演作品ということもあり、制作者側からのむちゃぶりにも応じたのかもしれませんね。

ハリウッド黄金期で大女優が出演する作品にはあまりWAMを含む映画がないと分かってくると、次はその年度に注目をあびた映画(アカデミー賞にノミネートされたものなど)をベースに、その作品に出演している若手女優さんの作品を追っていくこともしました。たとえば、私が高校時代に一世を風靡した女優にデミ・ムーアがいます。彼女の出連作の金字塔はなんといっても『ゴースト/ニューヨークの幻』です。残念ながらウェットシーンは作中最初の方で一瞬映っただけだと記憶していますが、メッシーシーンは有名はこの映画の一つのハイライトシーンでもあります。恋人同士で一緒に電動ろくろを回してツボを作っているのですが、いつしか二人でキスをしはじめると、電動ろくろが回り続けて徐々に泥の形が崩れて二人に泥がかかってしまうというシーンがあります。

デミ・ムーア関連を観ていく中で、これといって目立ったWAMシーンにはそう多くは巡り会うことはできませんでしたが、『G.I.ジェーン』では精鋭部隊SEALの訓練をうける際に迷彩服のような制服姿で泥だらけになるシーンがあったと記憶しています。ウェットはこれといってありませんが、『幸福の条件』『夢の降る街』ではドレス姿のプチウェットシーンがありました。特に、『夢の降る街』ではまだ20代前半でまだぶりっこしていた頃のデミ・ムーアがまるでカーテンレースを巻いたかのような白い薄手の生地のロングスカートをはいて波打ち際でスカートを濡らしているシーンがあったはずです。

このように、私の中学・高校時代の(昭和時代晩年)のフェチとの遭遇はインターネットもなかった時代だったのでお目当てのシーンに巡り会うのも一苦労でした。しかい、逆に苦労の末に自分が気に入るWAMシーンを見つけ出したときの喜びというのは、今ネットでお目当てのシーンに巡り会ったときの喜びとは比較にならないくらいの充実感・満足感があったのは言うまでもありません。

フェチ好きにとって、インターネットを通じて目当ての画像や動画を手軽に探せるようになったことは大きな恩恵です。一方で、同じような趣向のコンテンツがあふれているがゆえに、本来は心を揺さぶられるはずの作品に出会っても、その感動が次第に薄れてしまうのではないかという懸念も抱いています。しかし、「自分の好きなフェチ」に素直でいれば、その楽しみ方をより追求しやすい環境になったともいえると考えられます。
「No Fetish! No Life!」
文責:ジュテーム家康

■フェティシュポノ理念(Mission statement)
https://fetish.gdp22.com/philosophy/

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