大学の水泳部に所属する女子学生が本格的な就職活動を前に、気分転換を兼ねて2日間の水泳部合宿に参加することになりました。
彼女は、水泳部の合宿だというのになんと水着を忘れてしまいます。そのまま自宅に引き返すわけにもいかず、今着用している濃紺のリクルートスーツ姿のまま1日の合宿に参加する羽目になります。さすがは体育会系、女子部員に対しても容赦はありません。(笑)プールにも当然リクルートスーツのまま入水します。しかし、水着着用ではないため、他の部員に交じって本格的なプールで泳ぐことはできません。体を水に慣らすためのウォーミングアップ用の小プールで一人別メニューをこなすことになります。
思い切って泳ぐことができないため、ビーチボールで遊んだり、プールの中に浸かって時間を過ごすしかありません。水泳部の合宿に参加している実感を持たせるため、さらには、他の部員に自分も合宿に参加しているんだという事をアピールするために、就職活動用に購入した濃紺のリクルートスーツをずぶ濡れにしながら精一杯の努力をします。
しばらくすると、やはり水泳部員としての血が騒ぎ、体が疼き、泳ぎたい気分になります。しかし、競泳用プールではないので、他の部員のように本格的に泳ぐことはできません。狭いプールの中をかるく平泳ぎをし、何度もプールの端から端までを往復します。水着ではなく、リクルートスーツ姿なので思いのほか体力を使いヘトヘトになります。明日も合宿はあるので、今日はこのあたりで切り上げることにします。彼女がプールから上がると、ジャケットやスカートの裾からは勢いよく水が滴り落ちます。
2日目の合宿もリクルートスーツで参加です。昨日(1日目)のスーツはまだ乾いていないので、就活のために予備で持ってきていた黒のリクルートスーツです。昨日はあまり泳ぐことができなかったので、今日は小プールという狭い環境の中であっても、積極的に泳ぐ決意をします。平泳ぎにはじまり、昨日はやらなかったクロールもこなします。プールを何往復もして、昨日泳げなかった欲求不満を解消するかのように、ひたすら泳ぎます。
そして、最後は頭のてっぺんが水面に隠れるまでもぐって遊んだりもします。プールから上がった時の様子はまさに濡れ鼠です。